こんにちは、まっさん(@Tera_Msaki)です。
ほとんどのスマホはGPSを内蔵しています。
精度はどうなの?
ロガーとして使えるの?
今回のテーマは、
スマホ内蔵GPSと高性能GPSレシーバのDG-PRO1の違いを、
GPS走行解析アプリ(Archive pro)を使用して、
それぞれで記録した走行データを比較、検証したいと思います。
GPS について
GPSとはグローバル・ポジショニング・システム(全地球測位システム)の略称で、アメリカ合衆国によって運用される衛星測位システム(地球上の現在位置を測定するためのシステム)です。
一般的にGPSとひとくくりで呼称していますが、GPSはアメリカ、QZSSは日本、GalileoはEU、BeiDouは中国、GLONASSはロシアの全地球航法衛星システムのことで、精度に違いがあります。
スマホ内蔵GPS
最近の機種の場合、仕様等でGPS対応と書かれていれば、大抵は内蔵GPSが使用できると思います。
搭載しているGPSチップによって、GPS、QZSS、Galileo、BeiDou、GLONASSの対応状況の違いがあり、測位の際に捕捉できる衛星数によって、精度はまちまちです。
測位のサイクルは、最大1Hz(1秒間に1回)です。
DG-PRO1(GPSレシーバ)
DG-PRO1は、最大3つのGNSS群(GPS+QZSS, Galileo, GLONASS, BeiDou)を同時に受信でき、航空機用GPS補強システム(SBAS)に対応し、GPS精度を高めています。
測位のサイクルは、最大18Hz(1秒間に18回)です。
使用にあたり、AndroidアプリDrogger GPSが必要です。
バッテリを内蔵していないので、モバイルバッテリが必要です。
DG-PRO1 は消費電力が少ないため、通常のモバイルバッテリでは給電を自動停止することがあります。
紹介するバッテリ ↓↓↓ は、1日十分に使用できて、給電を停止することがありません。
走行データの比較
スマホ内蔵GPSとDG-PRO1を使って、GPS走行解析アプリ(Archive pro)で記録した走行データを比較表示しました。
DG-PRO1で記録した走行データ
走行データの比較元をDG-PRO1 、比較先をスマホ内蔵GPSで比較表示した結果です。
走行軌跡の比較では、スマホ内蔵GPS はコース全体をある程度トレースできていますが、速度グラフ、速度と位置情報から計算している加速度のグラフの比較は、参考にならないレベルで違いがあります。
スマホ内蔵GPSで記録した走行データ
走行データの比較元をスマホ内蔵GPS 、比較先をDG-PRO1で比較表示した結果です。
スマホ内蔵GPSの場合、測位のサイクルが最大1Hz のため、1秒内で変化した位置や速度は、離散点を補完しています。
補完により生成した曲線は、必ずしも離散点を通るわけではないので、誤差が生じます。
スマホ内蔵GPSで記録した走行データの特徴として、
①距離は実際より長い
②速度グラフは大きな変化は減衰、小さな変化は増幅されている
③加速度グラフは速度増減の影響を受けている
まとめ
測位の精度という意味では、スマホ内蔵GPS でも遜色ないレベルにありますが、測位のサイクルが最大1Hzの影響が大きいです。
速度グラフと加速度グラフについては、参考にならないレベルです。
一般道での走行(カーナビ)では、ある程度使えるレベルです。
モータースポーツでの使用は、GPSレシーバ(GPSロガー)が必要という結論です。
GPS走行記録アプリ(Archive、Archive+)やGPSタイム計測アプリ(Laps)も同様です。
走行軌跡のズレによって、計測ラインの通過を判定できないので、GPSレシーバの使用を推奨します。
GPSレシーバ(GPSロガー)の使用方法
疑似ロケーションアプリを使用して、GPSレシーバ(GPSロガー)と連携します。
GPS位置情報の測位サイクルが5~10Hz(1秒間に5~10回)のため、速度グラフと走行軌跡の精度が向上します。
DG-PRO1S(DG-PRO1) の場合、GPSレシーバの購入と、Drogger GPS(専用アプリ) のインストールが必要です。
GL-770(GL-770M)やデジスパイスⅣ(デジスパイスⅢ)の場合、GPSロガーの購入と、GPSロガー位置情報中継アプリ(MLS) のインストールが必要です。