DIYでクルマを整備するのに必要なフロアジャッキ。
油圧式のフロアジャッキは、構造がシンプルで、定期的なメンテナンスさえすれば、一生モノです。
フロアジャッキの故障で一番多い、リフトアームが上がらくなったフロアジャッキを故障個所に応じて、修理する方法を説明します。
★★★☆☆ 普通(構造がシンプル、手順さえ間違えなければ簡単♪)
【後日談】オイル漏れはないけど、アームの上りが悪い
先日のイベントで、アームのストロークが少ないと上がりくい現象が発生しました。
オイル漏れはありませんでしたので、オイルの補充とエア抜きだけで復活しました。
フロアジャッキについて
クルマのタイヤ交換や整備でジャッキアップする際に使用します。
前後のジャッキアップポイントにフロアジャッキを架けることで、左右同時にウマ(リジットラック)に乗せることができます。
タイヤ交換であれば、左右同時に交換できます。
フロアジャッキを選ぶポイントは…
①耐荷重
表記されている耐荷重は、持ち上げるクルマの総重量を指しています。
軸荷重(車検証に記載があります)だと、概ね表記されている耐荷重の半分程度と思った方が良いと思います。
クルマの総重量が1.5トン未満であれば、1.5トン用。
2トン以上あるのであれば、3トン用を選びます。
②大きさ、重量
アルミ製は比較的軽い方ですが、それでも1.5トン用で10キロ以上あります。
持ち運びする場合は、大きさと重量がポイントになりますので、
購入する際は注意してください。
③最低高、リフト量
車高の低いクルマで使用する場合は、ジャッキアップポイントに架ける際に干渉しないか注意してください。
リフト量は使用するウマに乗せれるかが重要です。
私の場合、持ち運びを優先して1.5トン用で重量の軽いものを選びました。
MASADA製の 1.5トン用は10.7キロでかなり軽量なので、おすすめです♪
フロアジャッキの修理
フロアジャッキは梃子の原理と油圧で動作しています。
フロアジャッキで修理が必要な状況として、オイル漏れ、リフトアームが上がらない、リフトアームが下がってくるなどがあります。
いずれも油圧に関するもので、油圧を維持するためのOリングの劣化によるものです。
つまり、Oリングを交換すれば、大抵の場合は直ります。
Oリングの使用箇所
Oリングの使用箇所はフロアジャッキの場合、メインピストン、シリンダー、リリースバルブの3カ所です。
いずれのOリングもオイルに触れるため、耐油性のあるOリングを使用します。
Oリングはホームセンターで入手可能ですが、耐油性があるOリングを扱っていないことが多いです。
身近なところで、コーナンPROで扱っていました。
Oリングは内径と太さでいくつかの規格があります。
使用しているOリングがわからない場合は、外したOリングを計測します。
※大抵はP規格のものだと思います
フロアジャッキの分解
メインピストンのOリング交換が必要な場合以外は、フロアジャッキの分解は不要です。
フロアジャッキを分解する場合、六角レンチ、スパナ(メガネ)、ソケットとラチェット(インパクトレンチ)、プライヤー(スナップリング)を使用します。
メーカーやモデルで六角レンチとソケットのサイズは変わってくると思います。
私が使用しているフロアジャッキ(1.5TON Aluminum Racing Jack)では、六角レンチは 6 と 8、ソケットは 13、17、22、24 でした。
インパクトレンチは強く締め付けられている箇所で使用します。
スナップリングで取り付けられている箇所は、スナップリングプライヤーを使用します。
リリースバルブのOリング交換
ハンドルベースを取りはずして、リリースバルブを反時計回りに回せば外れます。
リリースバルブの根本付近にあるOリングを交換して、元に戻せば完了です。
私が使用しているフロアジャッキのOリングは、P-8でした。
シリンダーのOリング交換
ハンドルベースを取りはずして、シリンダーに装着されているスプリングを外します。
シリンダー自体は反時計回りに回せば外れます。
Oリングはシリンダーの内側についています(ピストン側にも溝はありますが、Oリングは不要だと思います)
シリンダーに